周術期口腔機能管理ってご存知ですか?
- お知らせ
こんにちは、角屋です。
雨が続いて梅雨真っ只中という感じでスッキリしませんね。早く梅雨があけてくれることを願います。
ところで、みなさん、周術期口腔機能管理ってご存知でしょうか?
今日は、そのことについて少し書いてみます。
周術期口腔機能管理とは?
簡単に言えば、手術の前後は口の中を綺麗にしましょう!
ということです。
手術後ではなく、手術前後です。術前も大事ですということです。
先ず、周術期という言葉についてですが、あまり馴染みのない方も多いかと思います。
手術が必要になった場合に適応される言葉ですが、手術の日程が決まると
そこから自動的に入院日が決まります。
入院してから手術を受け、軽快して退院となり、その後の社会復帰までの一連のことを指します。
その中における、口腔管理(口腔ケア)を周術期口腔機能管理といいますので、
手術前後は口腔ケアを大切にしましょうと言い換えられます。
なぜ手術前後は口腔ケアが大事なの?
ではなぜ、そうなるかと言えば、
基本的に全身麻酔での手術となると、挿管といって気管に管を挿入しますが、
口周辺の手術でない限り、経口挿管といって口から挿管することとなります。
口の中が汚いと気管に入る管が汚れ、口腔内細菌が気管を通して肺へと送り届けられます。
通常であればそこまで問題ないかもしれませんが、術後は体力も弱っており、満足に動くことが基本的にはできません。
肺炎のリスクが上がることは目に見えてますね、、、
高齢者の死因の上位(80代では3位:2017)を占める肺炎が身近に感じませんか?
実際、口腔ケアを施した患者さんは入院期間が短くなることや、肺炎のリスクが軽減されることが実際に示されています。
口腔内を綺麗にすることで入院期間が短くなるなら、口腔ケアしていた方がいいですよね!
しかし、術後の状態から口腔ケアに意識が向かう人は少ないのではないかと思います。だからこそ、術前から口腔ケアに対するモチベーションを上げておくことは非常に重要です。
また、別の要因もあります。
先に述べた通り、手術時には挿管という処置をします。その際、上顎の歯が傷ついたりかけたりすることもあります。
あらかじめ、そう言ったことを歯科医院などでお知らせいただければ、保護用のマウスピースなんかを作成しておくことも可能です。
手術となると色々大変だとは思いますが、自分を守るためにも術前での歯科医院の受診をお勧めします。
不明点があれば、当院までご連絡ください。